
気候変動の主因となっている温室効果ガス(Greenhouse Gas:GHG)の排出量削減は世界で最も関心が高い社会課題の一つです。日本政府の2050年カーボンニュートラル宣言及び2030年度GHG排出量削減目標の見直しを受け、東ソーグループは、“2050年に向けたカーボンニュートラルへの挑戦”を掲げ、その途中段階の目標として、“2030年度までに2018年度基準で30%のGHG排出量削減”を表明しました。
東ソー物流グループも一丸となり、この目標を達成するために電力・燃料の転換や使用量抑制により、エネルギー使用量を削減します。
1 建屋関係(事務所、倉庫関係)
東ソー物流(株)は、年間のエネルギー使用量が原油換算で1,500kLを超えており、省エネ法で特定事業者に該当しています。
中長期(5年間)的にみて、エネルギー消費原単位年1%以上の削減を努力義務として課せられています。
東ソー物流(株)は、全社で省エネへ取り組み、エネルギー使用量の抑制を図るとともに、毎年努力義務を達成できるよう努めてまいります。
主な取り組み
2018年度に組織を再編し、新たに省エネ事務局として本社に業務改革推進本部を設置しました。また、各部門の省エネ活動がスムーズに行えるように省エネ対策費を設けています。
新倉庫の建設
南陽地区に冷凍、定温、常温が一体となった複合型の新倉庫が2020年2月完成しました。
物流総合効率化法の認定を取得しました。
- ○工場から遠く離れた倉庫に保管している貨物を集約し、輸送距離の短縮による燃料使用量を削減しました。
- ○冷凍倉庫には最新の省エネタイプの冷凍機(当社既存冷凍機比較でエネルギー使用量23%削減)を採用しました。
- ○冷媒は自然冷媒を採用しており、地球温暖化の影響が大きいフロンガスは使用しません。
2 輸送
主要荷主である東ソー(株)の貨物は、約80%を船で輸送しています。
荷主、船主、船員が一丸となって、日々省エネ活動に取り組んでいます。
主な取り組み
- ○船主や船員へ省エネ啓蒙と省エネ運航(減速運航)への協力依頼を実施しています。
- ○船舶へ高効率の省エネ機器の導入や船体の汚れを抑制する塗料を採用しています。
2021年就航のオリエンタルグローリー(5,000㎥型LPG/VCM運搬船)は主機出力の最適化とプロペラ・省エネ付加物を選定し、IMO(国際海事機関)が要求するEEDI(エネルギー効率設計指標)フェーズⅢを達成(指標CO2排出量より11%削減) - ○国の実証事業等へも積極的に参画し、荷主と共に新しい省エネ取り組みを行っています。
- 〇国土交通省の内航船省エネルギー格付制度 東駿丸 最高ランク(☆☆☆☆☆)取得
船舶の環境性能を、基準値より何%改善しているかに応じて、星1つ~5つで評価を行い、当社建造の東駿丸は20%以上の改善率となる最高ランクの5つ星を取得しました。